2017年9月20日水曜日

素敵な響き “ひとひろ”

   先日素敵な言葉 というか素敵な言い方というか、いいなぁと瞬間感じた言葉を訊きました。
“ひとひろ”  漢字で書くと “一尋”。 でもその時頭にいい感じだなぁと浮かんだ字は “人尋”
古布を割いて縦糸に織り込んで作る草履作りの講座で教えてくれた、どちらかというと小柄な女性が縦糸になる紐を切り出すときに身体で紐を寸法を測って“一尋”と口にしたのです。   どうも、人間が両手を左右に広げた時の指先から指先の間の長さで草履の縦糸を切り出すとちょうど足・草履の大きさにちょうどいいとのようでした。
それで言うと、この小柄な女性が切り出してくれた縦糸は厳密に言うと私の足の大きさには少し足りないという事になるのでしょうか。 
私こういう人というか、こういう瞬間・出会いに弱いんです。すっかりやられてしまいました。


もともとの“一尋”とは5尺あるいは6尺をいったようですが、明治以降は6尺と定められ現在に至っています。 6尺というとちょうど一間。 人間はたって半畳寝て一畳(一畳とは一間と半間の長四角)なんて言葉もあるし。 洋の東西を問わず人間の身体を基準に寸法を決めるというのは昔からありますね。 もちろん所変われば時代が変わればだし、厳密に言えば離れたところの人とだったら今の時代では主流でないことはわかっていますけれど、こんな言い方が通用する関係・生活に何か惹かれます。
(一尺は約30㎝ 半間は約90㎝ 一間は約1.8m)

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