2019年12月25日水曜日

日本の鬼瓦 朝鮮の三蔵法師御一行


 「なんだろう」と思ってはいたのです、その時も。 行く先々の建物(と言っても王室関係の)の屋根、その先端にかけて何やらのっている。 精緻な磁器と言うよりざらざらとした粗目の土を こて か何かでその質感を残しながら荒く形作った物
。 ちょうど一番前の人()に従っている風に、次は猿 その次も動物のように見えるものが一列につながっています。 全部が全部同じと言うわけでも無いようで、並びの列が少し長く終わりの方に少し大型のタイプの動物を模したのかと思われるものが連なっているものもありました。 いずれにしても、それらは いかつい というよりは愛嬌を感じさせてくれる造作物だなぁと思いましたが、その時はそこまで。

この秋、朱鷺メッセで発行されているフリーペーパー Tottoki guide(トッときガイド)2019 1112 vol.96 を手にし、目を通した連載記事「隣国情緒~北東アジアレポート~」のテーマは“朝鮮王朝時代の建物”でした。 そこに、以前目にし「なんだろう」と思いながらすっかり忘れていたあの造作物が取り上げられていたのです。 あれは、三蔵法師とその一行なんだそうです。

文中ではズバリ 災い除け というような文言は出て来ていませんが。 日本だと、屋根・棟の端というか先端にあるのはいかにも魔除け・災い除けのご利益の有りそうな形相の鬼瓦。 双方を比べてみると、魔除け災い除けという事では共通するものもあるのでしょうが、韓国の屋根に見るものの方はわざわい・悪いことを遠ざけるというだけでなく。人や動物・生き物のすべてが慕うくらいに徳のある人・知恵は呼び込む「どうぞいらしてください」というような感じがして好ましい。

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