2021年2月27日土曜日

 “頂きもの” という言葉の生きていた時代



昔々… 毎日()の子どもの お八つ は手作りでした。 思えば結構手の込んだものまでも、手間をかけて自分の家で作っていたものだと思います。 もちろんの事 家ごとに違いが有りました。何処の家でもどの地域でもと言うわけではもちろんありません。お八つそのものが口に入らない家庭も、おにぎりだったり蒸かし芋だったりいろいろだったと思います。 けれど今と違うのは、子どもの日常()のお八つを、今の様にお店で買ってはいなかったという事。もちろんお店も有りましたし、買うという事がないわけではありませんでした。 でもそのころお店まで行ってできているものを買うというのは日常ではない特別な行為=ハレ だったと思います。今とは商品(子どもの好み・流行)も今とは大きく違いましたし。

そのころは、お客様からのお土産→頂きものは一度仏様にお供え。そこまで行かなくとも、お客様をお通ししたお座敷の床の間に一度上げて、後でお下がりを頂くという、今となると奥ゆかしい所作の生きている時代でした。 じゃぁおもてなしはどうしたか。 気楽にふらっと。日常の近所づきあいと言うのももちろんありましたし、それは今よりもっと自然だったと思います。でも 気持ち新たにおじゃま(御邪魔)する、お客様を迎えるという“ハレ”となると双方手順を踏み、迎える側も準備をしてお迎えをするわけなので、手土産・お土産 頂きものをすぐ開けるという事はしませんでした。 ただ全くないわけでもなく、そんな時は 御持たせを頂きます と断って手を付ける事も無かったわけではありませんでしたが。 そんな時代でした。

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