2020年8月8日土曜日

坂東克彦先生が亡くなられました

坂東克彦先生(弁護士)が亡くなられました。(2020715日)

奥さんが同じ教会。その奥さんと私の親戚と付き合いがあったという縁もあった方でした。 私個人としても、大学時代日本の4大公害病(水俣病 イタイイタイ病 四日市ぜんそく 新潟水俣病)について学び、卒業後新潟水俣病第2次訴訟にかかわってと言う縁のあった方でした。 裁判を進める中、会議で同席させてもらった際も他の方々よりも一段と高潔さを感じさせる方でした。 水俣病には、九州の水俣病の時から永年にわたり深くかかわってこられた方でした。ゆえに、長期化する新潟水俣病第2次訴訟を闘い続ける中で幾人もの人が志半ばで亡くなられ、裁判所からの和解勧告を受け入れるという苦渋の選択の後弁護団長を辞任と聴いたときはとても驚きました。 完全勝利を目指していた被害者団体(1次訴訟の時の被災者団体とは別組織) 支援団体 弁護団からすれば不十分な到達、勝利と言いながらも多くの方が亡くなる中での現実的な選択として受け入れた和解。 弁護団長としての坂東弁護士の想いには、それまで関わってきた人たちの事、公害を巻き起こした企業と、指摘されても取るべき対策を取らなかった国の責任を最後まで追及すべきだという事などが心に有ったのか、自分の中でけじめをつけたのかと推測しました。

それ以前も、クリスマスの時などは奥さんにつれられるような形で教会に来てはいたのですが、礼拝にも出席されるようになり受洗。 今となると、ご本人の中でどのような思いがあったのか知る由もありませんが、その後教会で見かける坂東先生はすっかり穏やかになり私に言わせれば何か一つ達観したような雰囲気でした。

ご冥福をお祈りいたします。

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