2015年8月11日火曜日

健康阻害要因


戦争は最大で最悪の社会的健康阻害要因

この発想 言い回しは決して初めて耳にする言葉ではありません。戦争は破壊と殺戮であり、敗者にはもちろん勝者にも多くの犠牲を払わせます。戦争においてはだれにおいても何の犠牲もなくということはあり得ません。

相対的貧困という言葉がありました。そのものずばりの本もあるくらいだけれど病気には社会性がついて回ります。例へば風邪一つとっても、社会的経済的条件によって栄養状態や環境が異なりその結果風邪にかかりやすかったり治りにくかったりの差異が出てきます。

 

昔、経済的には高度経済成長の時期を経て「食べられないとか生きる死ぬ(絶対的貧困)ということが問題になる時代ではなくなった今や貧困問題は社会的格差から生まれる相対的貧困の時代になった」と言われた時期がありました。それを聞いてそうかぁそういう段階に来たかぁと思った覚えがあります。でもそんなに簡単に線のひけるようなことではありませんでしたね。未だに最もつらい死に方ともいわれる餓死した状態で見つけられる人が後を絶ちません。これは直接生命にかかわる絶対的な貧困ですよ。ただ地域も家庭も力をなくしてきている中で、孤立してだれにも助けてと声をあげられない みつけられないだけ。貧困、格差の拡大はこれだけ国としては経済的に大きくなっても国民一人ひとりにはその恩恵が届いていない状態です。ワーキングプアという言葉で言われるようになった、いくら働いても必要最低限な生活にさえも到達できない低賃金で働く状況が生まれた社会になってしまいました。

 

別の切り口で、ずっとまとめようと思いながらもいまだ形になっていない問題でもあるけれど、今改めて日本の社会問題の深刻さを感じています。

そんな中7月に開催された日本社会医学会の総会で「戦争は最大で最悪の社会的健康阻害要因だ」という特別決議が出されたということで、今ホントに危ない状態にある時に意義ある決議 言葉だと思いますので改めて記しておきたいと思います。

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