2015年8月10日月曜日

近況


達成感と解放感に満たされた穏やかな今朝を迎えています。新潟市主催の「水と土の芸術祭」参加企画の演劇公演が昨日終わりました。
福島第1原発のせいで未だに海山で遊べない子供たちを、せめて夏休みの間の数日間だけでも思う存分遊ばせようという取り組みでこの新潟の地で行われる臨海学校に参加するために来ていた福島・南相馬出身で未だに避難生活を続けている子供とその親御さんたち30名近くを含めて150名近くの人たちが観に来てくれました。
個人的には水と土の芸術祭に多少の疑義があるけれど、今回私は地元の全く経験のない人たちと一つの作品を作り上げるにおいて、観ていて観賞に耐えられるものに仕上げるため参加をしてほしいと声を掛けられ寄せてもらうことにしたのです。
とは言え、あまりにも同時進行でいろんなことにかかわっているからなのかもしれないけれどこの人の台本はいつも遅く役柄や話しの設定も私から見ると決してそのまますすめられるようなものではなく。この度も 台本を手にしてからが話し合いの日々でした。
脚本を書き上げた立場からすれば決して面白いことではないでしょうが私の疑問や指摘 同様のことを他の人からも言われたというところもあり、あまりやっては失礼にあたることだとわかっていながらも直しを受け入れてもらいました。
台本をもらってから約2か月。セリフの入らない原因は台本の読み・回数が圧倒的に足りないからと原因はわかっていても。私個人、早番・遅番そして夜勤もある変則勤務。そしてこの暑さ。夏前ためしにつけた時は冷風が出たのに肝心の真夏に熱風しか出なくなったエアーコンディショナー。 夜も寝苦しく、早番でみなさんの家に迎えに行く時からの体にこたえる暑さと汗でだらだらの入浴当番。言い訳でしょうが、このような事情でこれまでになく台詞が入りませんでした。
 そんなこんなで、どうしようどうしようと思いながらも最後の10日ほどは必至に台本をてに役柄の探求を深めながら、これが私だったらどんな言葉を選び言い回しをするだろうかと考えました。他の俳優との関係で、その人の台詞きっかけを壊さないようにだけは気を付けましたが
結果、多くの人・福島の人みんなが喜んでくれたようだし、このたび初めて“演劇“舞台というもの作り上げていくということにかかわった人たちの、成し遂げたという達成感と清々しさ。もともと地元の人同士だった人が一段とその絆を深めたように感じました。 

ところで、いつも知り合いからは「地で行ってるみたいだ」と言われていました。その人の本意はどうなのかなぁ、演技できてないというふうに感じたのかなぁ。だとしたら私の役作りがうまく行って自然な演技ができたということなんだけどと少し複雑な思いもしていました。この度終わってからの交流会ではこんなことを言われました。「一人だけ演技力が違っていたけれど劇団の人ですか」と。脇にいたこのたび声をかけてくれた代表の人が「劇団の人は私ともう一人で、この人はフリーの人です」と伝えてくれました。演技(力)を評価してくれたのは感謝だけれど、演じていると観えたのならどうだったのかなぁと感じてしまいました。もちろん演技しているんですけど。

台詞・日程調整大変だったけれど、充実した時間を過ごさせてもらいました。感謝

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