2016年9月1日木曜日

O1 12-6-2 沖縄の伝統的民家 自分の文化


初めて沖縄に行ったとき、美ら海水族館もその一部になる海洋博公園内のおきなわ郷土村に保存されていた沖縄の伝統的な民家でお茶をごちそうになりました。
外に面して全面解放された部屋、懐深い軒そして土間。土間から出入りするので足りていると言われればそれはそうなんだけれど、どうも普通に言うところの玄関にあたるものに気が付きません。
ここには管理やお客様の接待をする人たちなのでしょうか、34人ほどの女性がいてお茶を出してくれました、お茶請けの黒糖とともに。喉も乾いていたし疲れてもいたのでしょう、お茶はおいしくお行儀が悪かったと思いますが出された黒糖も全部口にしてしまいました。
雨模様という天候のせいもあったのでしょうか美ら海水族館のような賑わいはここにはなく、それでだったのか誰に聴かせるという感じでもありませんでしたけれど三線を弾き歌いだしました。穏やかないい雰囲気でほんとにくつろぎ、流れる時間が変わりました。

2度目になる今回の沖縄行きで沖縄の伝統的民家にはそもそも玄関がないという事を知り、それをきっかけにアフリカケニアのキベラスラムのマゴソスクールを知ってもらう講演会のことを思いだしました。演者がキベラスラムの知人の家を訪ねたとき、門はあるけれど周りを囲む塀がまだ完成していない状態だったので入りやすいところから入ったら「門から入ってくれ」と言われて入り直したという話。
 
閑話休題 

 今回知った沖縄の伝統的住宅・民家を映した写真に玄関が写っていないのは撮り方かなぁとばかり思っていました。けれど、そもそも玄関がなかった、玄関という発想がなかったんだとは。私にはそれがどういうところからか思いもよりませんし日常も想像できません、沖縄以外でも農村部などでの家々の縁でくつろぐというようなことはあります(町場の長屋などでは縁側ではなく縁台になる)、でも縁側から上がったりするとお行儀が悪いちゃんと玄関から入りなさいと言われてしまいます。それが沖縄ではそういう生活がおかしくない、そもそも玄関がないんですから。これが土地と土地の歴史に結び付いた“文化・風習”という事か、文化を持っているということかと思いました。
 そしてキベラスラムでの逸話は人の尊厳という事を。

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