2019年8月7日水曜日

複数の分野を横断的に 1/2 突き詰めすぎの弊害 状況が見えなくなってしまう・木を見て森を見ない





もうずいぶん前、20171017日付新潟日報「こころの森」という囲み記事の関西学院大学教授の桜井千恵子さんの回「釜ヶ崎に学んだこと 下」に書かれていたことの一部を紹介します。

1980年ごろから、市民運動は子どもや労働者、女性、障害者らを「守る」運動として、個別にテーマ化していった。状況そのものを問う事に失敗し、社会的弱者を救済の「当事者」として考え、テーマ別に活動した結果、それぞれの運動の間に分断が生まれていったのだ。~

 「第2次世界大戦敗戦後 戦争のない平和な世界を希求する」とした日本を再び戦争する国に引き戻そうとする軍事同盟=日米安全保障条約(運用にあたっての日米地位協定)という不平等条約に反対する労働者 農業などの従事者 母親も学生も、それぞれが直面する問題を感じ共通する原因見抜き日本国民まとまり歴史に残る反対運動を行った“60年安保”。その団結は、岸内閣総辞職させるほどでした。 さあそれから始まったのが国民の分断。用意周到に準備し時間をかけて、団結し強い組合を分裂させ弱体化させる。農産物の輸入規制を撤廃して困らせておいてから支援策を示して懐柔。地域にも格差を発生させる、年齢や福祉要求ごとにおいて細分化を図る。労働条件を改善しないで、生活を苦しくする。まとまることを阻止するために、アンフォーマルな手を使ってまでして到底一つになれないような過激グループを誕生させる。そうして迎えた70年安保は様変わり。 権力を握るものはその権力を手放さまいとして、巧妙に用意周到に先を見越して手を打ってきます。 一人の絶対権力者に対するための多数の団結でしたが、民主主義のより望まれる姿は“多数”だから通るではなくて、少数でも正当なものは通るだと思います。 物事をきめ細かく見るという事と、細分化するというのは似て非なるものと思います。 自分の得意は持ちながら得意とするとする分野にとどまらず、課題を拾い上げ丁寧に対していく。根本の問題に気づき力のある所は力のないところに手を差し伸べながら広く力を合わせていくのが結果として個々の問題の解決にもつながると確信しています。

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