2020年4月30日木曜日

 日本で外車(輸入車)を売るという事 2/2

    販売の始まった新型ロンドンタクシーTX1,130万という値段設定を見てについて。「このメーカーほんとに日本で売ろう(沢山)という気持ちがないんだなぁ。」と感じました。メーカー・販社それぞれの考え方・世界戦略なんでしょうけれど、この車でこの値段では売れないだろうなぁと思いました。おおもとのイギリス・ロンドンにおいては実用のタクシー車両ということで位置づけられそれなりに台数が出ているそうです。けれど日本においては、実用というよりはパンフレット用などの写真・被写体、趣味性の高い車という位置づけになるでしょう。 すでに日本においては様々なタクシー車両、日本に合わせて専用に作られた ジャパンタクシーなどというものがTXロンドンタクシーよりはるかに安い車両価格で販売されていますので、この新しいロンドンタクシーがこの値段設定でも普通に売れるそれもそれなりに台数が出るということはないでしょう。(車によっては、これより高い値段でも需要があるので、値段の問題だけではありません。)  つまり、おそらくは始めから台数を売ろうと考えていないんでしょう。(まったくいないわけではありませんが)もともと普通の人が買おうと思うような車ではないでしょうし。

外車販売。 日本のメーカーは、性能も価格もデザインも、売り込み先の国の人たちに合うように気に入ってもらえるように作ってきました。 まだ国ごとの差はありますが、ヨーロッパの車メーカーも“日本基準”などと言って日本人の選択基準に合う車作りで世界展開をはかるという考え方が生まれるほどになってきました。 その昔は外車=高い車というイメージ作りで、本国では大衆車でも高い値段設定という戦略さえありました。 その後徐々に日本に合う小型車種も導入され、値段も“戦略価格”などと話題になるような低価格からの車種設定・展開がされるようになってきました。その結果、日本における市場占有率は約1割ほどとなり、メーカー・車種によっては今後より一層の伸びが見込まれる状況になって来ました。 そんな中1人負けなのがアメリカのメーカー。フォードに至っては「今後も販売台数の増加は見込めない」と撤退してしまうありさま。 根強いファンがいるのは確かです。日本の道路事情の事を考えると実用的じゃないと思うんですけど、大きいボディ大きいエンジンがアメ車の魅力と考えている人たちがいるのは確かです。でもこれじゃぁ、台数は出ません。現地生産を増やしていますので昔の状況と同じではありませんが、アメリカの車をもっと買え!という声は今もあります。でも アメリカのメーカーが日本に買えと言っている車は、日本の人が買いたくなるような車 買っても大丈夫だと思える車なのでしょうか。日本の実情に合わせた車体の大きさ、燃費をはじめとする機能・性能で答える努力をアメリカのメーカーはしているのでしょうか。 アメリカ車でも、一部のメーカー・車種において右ハンドルの設定が有り販売台数を伸ばしています。 このハンドルの位置の事では「10万台買ってくれたら右ハンドルを作ってやろう」とメーカー幹部が大言を吐いたことを思い出します。その後のアメリカの自動車メーカーの推移をみるとこの大言は 大言壮語 だったなぁと思います。 この逸話は昔の事なんですが、いまだにこの姿勢は変わったようには思えません。 根強いファンにとってはアメリカンドリームが生きていたころのアメリカのイメージを体現しているともいえる“アメ車”がいいのでしょうけれど、日本の道には(止めるときはいっそう大変だろうなぁ)不釣り合いな車を作っているだけではこの先も変わらないだろうなぁと思います。

日本で外車(輸入車)を売るという事 1/2


20201月から最新型のロンドンタクシータイプ「TX」が日本でも販売される事となりました。この度はメーカー自らが日本法人を設立しての取り扱いとなります。 新型のロンドンタクシーTXは、昔ながらの趣を残しながらも素材はアルミ製、専用のガソリンエンジンで発電した電気はリチウム電池に蓄えモーターで走る車となっていました。 搭載したガソリンエンジンで発電しながらなので全くガソリンを使わないわけではありませんけれど、一回の燃料補給で800キロメーターも走るとの由。値段は1,130万とか。電気自動車ということでの補助もあるそうなので実際にはそれよりも低い金額で入手できるとのことですがそれでも800万以上はするようなので安いものではありません。

実のところ私は昨年秋に正式輸入が行われるという情報が入ってから、心中ひそかに注目していました。それというのも、ずいぶん昔の事になりますが、輸入販売を担っていた岩本モータースまで試乗に行ったことがあるのです。この度導入が決まったTXのまえのTX4、その前のTX3の時代だったでしょうか。まさかその前ではないと思いますがずいぶん前の事です。 わざわざ東京まで行って試乗したロンドンタクシーは、私のイメージを裏切らない雰囲気・内外装でした。そして、そのデザイン黒くて背の高いちょっと見 小山のようなボディのロンドンタクシーが、片側2車線 幅の広い道ではありましたけど切り返しをすることもなくUターンしたのにはびっくりさせられました。ここまで大きくなくとも日本車だったらきっと切り返しをしなければUターンできなかったんじゃないかと思います。 その秘密は前輪のすごい切れ角。見ているとタイヤがほぼ真横まで出るように見えました。 その時の値段は850万くらいだったでしょうか。物価の全体的に上がった今でも、さすがに800万超えとなるとそうおいそれとは決断できない金額ですが、その当時の850万となると今以上に大金、高い車といえるでしょう(高い車ではあるけれど高級車ではない)。それでも結婚式場の送迎用途などを中心に導入されていて、私の地元でも目にしました。

今後はこの度の日本法人が輸入販売元となるのでしょうが、これまで扱っていた岩本モーターをはじめ国内数社はどうなるのでしょうか。ちなみに岩本モーターが扱っていた先代のTX4。そのウェブを見てびっくりしました。値段がなんと400万を切っていたのです。今は国産車でもそれより高い車が売られている時代、この数字 もしその気になれば個人でも十分手の届く数字じゃぁないでしょうか。個人が所有していたという中古車が出ていましたので、実際私のような その気になる人 もいるんだなぁと思いました。

“自粛要請”に従わないなら名前を公表


もともと たばこ とパチンコには良い印象を持っていない私ですが、この度の 営業を“自粛しない”パチンコ店の名前を(知事が)公表するという事には一言あります。

 今のCOVID-19 の問題下ですから密閉空間に大勢の人が集まるという状況は防がなければというのはもちろんの事。パチンコ店に行った人が感染するのはもちろん防がなければなりませんが、感染したら今度はその人たちが新たな感染源になるわけでそれは何としても防がなければいけません。 「私は罹らないから」なんてインタビューに答えている人たちには認識を改めてもらわなければいけません。そんなことが言える状態ではないでしょアウト!という思いです。 そうまでしてもパチンコが止められなくなるというのがギャンブル依存症の怖いところだと思いますが。

 
   けれど思うんです。そもそも 自粛 の呼びかけだったし 要請・お願い だったでしょ、と。

営業には大いに問題ありだと思いますが、「社員の生活が懸かっている」と言うパチンコ店店長の話はほんとのことだと思うのです。 自治体の長・行政が(自粛でお願いだった)パチンコ店に対して言う事を聞かないなら店名を公表するぞ!と急に脅すというのは態度(つながり)としてどうなの、今度は何がしたいのと思います。これだけでは尻切れトンボのままでその意が伝わりません。 公表してみんなの知る所にしてしまう=自分の手を放す→コントロールできなくなる。同調圧力 という言葉が強く作用して、一般の人たちが動き出す・勝手に制裁を加える動きが強まる。 本来ならそのような風潮・動きを防ぐ立場にある人たちが先頭に立って始めてしまった、というふうに思えるのです。 それなら自粛の要請ではなく、最初から営業をやめるように指示を出し、従わない時は店名の公表を含めて罰則が科せられますよ とすべきだったと思います。 自分は責任を取らなくていいように予防線を張る「自粛」の「要請(お願い)」。でもその自粛をしない人・企業・店舗に対しての対応が同調圧力を高め、はてはそれを利用するために名前を公表とは、様々に権限を行使できる人の取るべき対応としては片手落ち。すでに十分目立ち注目を浴びる立場に居るわけですが、その立場と言うのは(責任を伴うけれど)権限を行使できる立場という認識がなかったのじゃないでしょうか。(一番前に立つ、決断を下すというのは日本人一般には簡単なことではありませんが。) 遅くて小出し、対策を求める声に対しては何とか逃れたい、責任を取りたくないという態度に終始しているとしか取れません。もちろん困難・大変なことです、でも今責任者が責任ある行動をしなくてどうするのでしょうか。

2020年4月29日水曜日

まずい対応


安倍(政権)さんによる“情報”に対する問題行動いったいどこまで底なしなのでしょう、アベノマスクの調達先が5カ所あったんですって?!  当初「調達先は4カ所けれどうち一カ所については名前が言えません」でした。国会議員からの問い合わせに対してでもですよ、これだけでも良くない対応だと思います。 あなたのじゃなくて国のお金・税金ですよ 私人じゃなく国民から一時的に権限を委託された公的な人ですよ。それがのらりくらり はぐらかして答えない 資料の提出を引き延ばす、そして今度は「実は5カ所だった」なんて。いい加減すぎます。わざとなら犯罪レベル、そうでないならその地位・役職に対しての能力不足。 これまでのモリカケの問題などにとどまらず、幾度も繰り返されてきた薬害や公害問題関して請求された膨大な資料。請求されても、保存期間・資料としての重要性を考慮しないで関係書類はすぐ破棄してしまう、破棄した ないと言っていたものが後になって出てくる、ようやく提出してもほぼ真っ黒に塗りつぶされていたり挙句の果てに都合の悪い所 つじつまの合わないところは改ざん。追及されると、新事実が明らかになると言っていること・対応が(小出しに)次々変わる。  こんなことの繰り返しだから、信用できなくなってしまうんですよ。今回の事だって、これで訂正はほんとに終わり これでほんとに全部なの? としか言えません。 まずい対応です、全然学んでいないと思います。

2020年4月27日月曜日

結局アベノマスク90億円




配送にかかるお金などもあるので最終的にはこの数字よりも大きくなるのだとは思いますが、この度の アベノマスクと揶揄される 全世帯に布マスクを2枚ずつ配布するという取り組み。466億円・それだけのまとまったお金もっと効果的な使い方ができないのかという声が上がったその経費が、先日の菅官房長官の話では(ふたを開けてみたら)90億だったそうです。 見積もりの数字に対して結果として差が生じることは実際あります、でも元の数字が466億なのに億のくらいで376も違ってしまうというのは驚きです。信じられません。 なぜ倍になったと大問題になった466億のもとになった233億と比べたってえらい違いです。 最初の折衝は何だったんでしょうか。窓口・担当は何を打ち合わせしていたのでしょうか。普通はこんなの通りませんもうメチャクチャ、いったいどうなっているのか、何がなんだかわけがわかりません。 こんな風になってくると、もう当人たちも訳が分からないと頭を抱えているんじゃないでしょうか。 やることなすこと遅いし小出し、人々の心を一つにするような訴え()もできず見通しを示すでもなく的外れ、それにこれですもの。COVID-19=新型コロナ、“自粛”の名のもとに仕事も営業も学業も日常生活も すべてに今日明日の生活困難を必死に耐えこらえている国民からしたら何をのうのうとしているのか!早くなんとかして!しかありません。 
その上に、配られた肝心のマスクに異物が混入していたり汚れていたりの苦情が多数。納入元による未配布分の回収騒ぎまで起きる始末。 清潔であるべきマスク、不織布などの使い捨てマスクと違って幾度も洗ってきれいにして反復使用ができる優れもの という話は一体どこへ行ったのでしょう。 

(余談ですが、4社といわれる製造元の問い合わせに対しての回答は、3社のみでした。4つの内の一社は明らかにできないとの由。なんで! 秘密にしておきたい、公になると自分たちに都合の悪い事でもあるのでしょうか。) 

注 その後27日になり4社目の名前も公表されました。 果たしてどんな事情があるのでしょうか?

2020年4月24日金曜日

卒業生に贈る言葉「愛の反対は無関心」  4/4




交通遺児育英会の発行する機関誌「君とつばさ」の第343号に掲載されていた交通遺児育英会の石橋健一理事長の「愛の反対は無関心」という表題の3月・卒業時期らしい“卒業生に送る言葉”が目に留まりました。 おそらくは私を含めて多くの人が感じ思っている事柄を、私以外の人の言葉でも表しているところを紹介したいと思ったのです。 好いと思ったのですが全文となると結構長いかなと思ったので、最初は後半部分の所だけとも思ったのですがやはり前半も捨てがたい。起承転結 この前半があるからこそ後半の話が導き出され 生きてくると思ったので結局全文を転載という事にしてみました。 私は全く持って そうだそうだ と思って読んだのですが皆さんはいかがだったでしょうか。



   おまけ

~ 日本財団が2019年秋に実施した「18歳意識調査」では

(インド インドネシア 韓国 ベトナム 中国 英国 米国 ドイツ と日本の17歳~19歳各1,000人が対象)「自分で国や社会を変えられると思う」という人は、日本が5人に1人で、国別で最も低かった。 ~

「君とつばさ」343号令和2310日号 “こころ”欄より

卒業生に贈る言葉「愛の反対は無関心」  3/4




こうした所得の格差が子どもたちの教育や保育を受ける機会の不平等を招来するのは、自己責任の問題ではなく、社会の責任です。これは格差が親から子へ継承されることを意味し、格差の定着、すなわち階級社会の形成を危惧させます。

この現状は、長年にわたり我々が選んできた政治家による政治の結果です。モリカケ疑惑、桜を見る会、勤労統計不正、公文書の改ざん・廃棄、忖度副大臣の辞任、大学入学共通テストにおける英語民間試験導入問題、IR汚職等々、絶えることなく発生する不祥事。これらの問題に対する野党からの追及には、答弁をはぐらかす、逃げる、証拠資料を改ざん、廃棄する、あるいは無意味な閣議決定で取り繕う。このような人たちが自ら今の日本の問題を追及し、知力を投入して対策を練り、解決に全身全霊をささげる—そうした姿をなかなか想像できません。機会あるごとに抗議の意思を表明すべきです。抗議の声を出さないのは賛同し、後押ししているのと同じです。

社会時となるからには、常にこのような問題が私たちの身近にあることを意識し、常にその問題への関心をなくさぬようにしてほしいと思います。

ナチスのホロコーストを生き残ったエリ・ヴィーゼルの「愛の反対は憎しみではなく無関心である」という言葉を忘れてはならないと思います。

「君とつばさ」第343号  令和2310日 より

卒業生に贈る言葉「愛の反対は無関心」  2/4




所得格差の大きな要因として、バブル崩壊後、一方的に増え続けている非正規雇用の拡大があると思います。2015年の個人年収(男性)で見ると正規428万円に対し、非正規213万円です。貧困率でみても格差は明瞭で、男性世紀の貧困率は6%ですが、非正規では28.6%です。(橋本健二著『新・日本の階級社会』講談社現代新書より)

世帯年収で見ても正規、非正規間で同様の格差がありこれは家庭ごとに子弟の教育にかけられる費用に差が生じることを意味します。例えば、年収900万円以上の過程が小学校以上の子ども全員にかける在学費用は240万円ですが、年収200万~400万円の家庭では169万円にしかなりません(湯浅誠著『反貧困』岩波新書より)。保育についても、雇用格差が保育格差につながっているのではないかという指摘もあります。

卒業生に贈る言葉「愛の反対は無関心」  1/4




 公益財団法人 交通遺児育英会

卒業生に贈る言葉 交通遺児育英会 理事長 石橋健一

「愛の反対は無関心」 



皆さん卒業おめでとうございます。保護者の皆様におかれましても、さぞ、お喜びの事と心からお祝い申し上げます。

今、世に出ていこうとする皆さんの心に留めておいていただきたい、最も重要と考える問題について話します。それは現在の社会に格差があるという問題です。所得格差の全体的傾向を示す指標としてジニ係数がありますが、この係数は格差が全くない時に0、一人の者が富を独占して格差が最大になった時に1の値をとります。当初所得により計算したジニ係数は、日本では1990年代初めのバブル崩壊から上昇を続けており、OECD諸国の中で格差が最も大きな国々の中に位置づけられます。

生徒指導3つの分類


生徒指導の3つの分類

・開発的生徒指導

・予防的生徒指導

・問題解決的生徒指導

新潟県立教育センターだより 第73号 令和243

「学び続ける教師」

教育支援班(特別支援教育教育相談 健康教育担当)

プロアクティブな学級集団作り!

~子供の理解に立った開発的な生徒指導~

新規開校 感情をコントロールする力と社会性を育てる生徒指導講座 案内より

同フライヤー・案内の中にこんな文言もありました。

開発的=プロアクティブ生徒指導 - 個性 自尊感情 社会的スキルの伸長

集団の中で個を育てる



なんだか わかるような わからないような、だけど今現在教育現場ではこうしているのか こうしなさいよ としているのか。 間違いではないんでしょうしこういうものなのかもしれませんが、これだけを見ている分には子ども・生徒の顔も歓声も聞こえてきません、私には。

2020年4月19日日曜日

“事故率”


PCR検査で新型コロナウイルス=COVID-19反応陽性で感染が確定された感染者が1万人を超えました。 医療崩壊の事態が「すでに始まっている」という声が出るほどにまでなってきました。ことは新型コロナウイルス=COVID-19への対応にとどまらず、他疾病患者への対応力も奪ってきています。この状況は新たな疾病それも急速な感染の拡大だけが、事をここまで深刻に大きくしたわけではありません。 ここ数か月の新型コロナウイルス=COVID-19への対応では、世界の国々の対応そしてその結果に目に見えて大きな違いが有りました。まだ世界で新型コロナウイルス=COVID-19の封じ込めが完了したわけではありませんが、国によってはいい方へ数字が動くほどの結果が出はじめました。けれどそれ以上に違いが明らかになってきたのは、リーダーの資質。リーダーの態度・対応に“希望”を感じ取り目標・目的を具体的に理解することによって国・国民の心が奮い立ち団結が高まり困難の中でも己がすべきことを果たすように変わってきていることが見て取れるようになった国々の存在です。 今まで幾度も言ってきたことですが。“責任を取らない日本”は、この間のリーダーの対応の中で悪い例として扱われる結果となっています。 現状・問題の把握能力に欠け、その対応は後手後手で頓珍漢で小出し。今目の前で起きていることそれに対しての対応を今具体的に求められているので、森友や加計のように後になってから都合のいいようにつじつまを合わせるというごまかしもできないし、その無能ぶりはこれまで支持してきた人たちの間にも認識されることとなってしまいました。 国のリーダー・行政担当者の現状認識 対応がまずいのは多くの人が知る所となりましたが、この度の保健・公衆衛生及び医療機関現場の混乱 対応力の低下はここ40年ほどにわたっての政策が招いた結果だと私は考えています。効率化の名のもとに切り捨てられ民営化された結果が今ここにきて知る所、直面するところになったと思うのです。 民営化を進めればそれで政策が完了するわけではありません。切り詰め福祉サービスが削減されれば人が幸福になるなんてことはありません。国民の生活にしわ寄せが行き、最低基準が最高基準になってしまっている現場は“事故率”を見ておくことができなくなっていました。無駄をなくすことと効率化を求めることは似ているようで非なる事。歴代のリーダーは無駄を省くために効率化を進めると言いながら必要な余裕まで奪ってきたのです。 これは政策としてサッチャリズム・新自由主義を選択し到達した世界の姿ではないのでしょうか。 無駄ははぶかなければいけません、でも火事が起きないからと消防(能力)をなくすことが選ぶべき政策でないことは誰もがわかること。一見無駄なように見えても事・いざという時に備えるのは必要なこと。効率化だけで測れないのが教育や医療 交通や通信 ライフラインともいわれる電気ガス水道。食料の事や外交 防衛 等じゃないでしょうか。 それにしても、自粛自粛で 国民・自営の人たちに要請だけして責任を取らない日本のリーダーとシステムだと改めて思います。 今何が起きているかの現状認識 選択と実行する意思、リーダーとして提案する能力 夢・構想を示し訴える能力。提案し遂行したことに対しての責任を取る意志。求められる人間性。そのいずれでも難有りの日本の“リーダー”()だと思います。 多くの日本国民がそのことに速く気づき正しい選択をすることを願います。

2020年4月18日土曜日

男性女性 個人差 変わった

私達はみな自分こそが正しいと思って行動していますが、その思い込みが自分にも他人にも不幸を生み出します。 自分の思っている正しさを疑う事こそ必須ではないでしょうか、絶対的に正しいのは神様とイエス様だけであって、私達人間は常に間違う弱い存在であることの自覚を失わないことが、イエス様から見た義しさでしょう。



男の勇気は人から評価される事
女の勇気は自分が納得できることを貫く事



「聖書を黙想する 183 シモン・ペテロ(41)」 フランシスコ会司祭 静一志

聖母の騎士 20204月号



障がいを持った子どもへの対応で話したことが有ります。 絶対という言葉は神様にだけ使える言葉なのでもちろんそうでないこともありますが、父親よりは母親の方がより多く(障がいを持った)子どもの身近な所にずっといるような気がします。と言うか本当の所は男性女性と言うよりは個人差という所なのでしょうが。 でも“戦争”の気配を感じとる肌感覚、それもいち早く、そして組織のしがらみにとらわれず手を取り合うことができるのは女性の方がよりかなぁと思います。“いのち”をその身にはぐくみ産み育てる母親は、数字や法律・動きに先んじて肌感覚で戦争の気配を感じ取り、しかも組織の指導も支援がなくとも行動を始め新たなネットワークを作る、というのは女性かなぁと思います。 原発建設反対・住民投票運動の時、何十年にもわたって反対の意思を訴え続け運動を継続してきた人たちがいました。だからこそこの時の運動が起こったのは間違いのないことですが、原発建設を止めるまでには至っていませんでした。そこへ新しい世代・住人が加わって、新しいスタイルで運動が始まりついに建設を止めることがかなったのです。私はその運動の過程で、運動の質が変わった・流れが変わったと感じた事柄が有りました。どの(大手)企業にも組合にも属していない、これまで運動と名の付くものにかかわったことのなかった女性。小さな子どものママさんたちが参加してきた時・声を上げ始めました。それまで原発建設に対して、積極的な推進派とまではいかなくとも様々な関係から消極的賛成の立場だったようなお爺さん(家長)が、“うちの嫁が孫のために頑張っているから”と原発反対の住民運動にかかわる事を止めなくなったという話を聞いた時私は“変わった”と感じました。

2020年4月16日木曜日

二つの祈り


新型コロナウイルスのため多くの方々が苦しみと恐怖のうちに過ごしております。亡くなった方々には霊魂の救いが、残されたご家族友人には主からの慰めが、患者の方々には病気からの解放が、医療と行政関係の方々には主からの知恵と勇気が与えられますように、そしてウイルス消滅のために聖母の騎士修道院でお祈りしております。

聖母の騎士 20204月号 編集室から より




新型コロナウイルス(COVID19) への対応について

新型コロナウイルス関連の報道が続いています。新潟市でも感染の拡大が確認されていますが、ヒステリックに感染源(悪者)探しをしたり、社会的パニック状態に振り回されることなく、冷静で基本的な対応(手洗い、咳エチケット等)を心掛けましょう。自分が知らないうちに保菌している可能性も考慮に入れ、感染予防を心掛けましょう。 ◆礼拝にいらした際、手のアルコール消毒にご協力ください。 ◆マスクの着用や、咳の際にはハンカチで口元を覆うなどの咳エチケットを心がけてください。 ◆礼拝時間は通常より短くなるように心がけます。出入りの多い礼拝堂の扉と玄関扉は明けたままにします(扉での接触感染を避けるため)。 ◆礼拝での平和の挨拶はこれまで通り“手話”で行います。握手はお控えください。 ◆食事委員会提供の昼食と教会学校は3月いっぱい休止します。主日礼拝は、通常通り、子どもと共に捧げますので、こちらにご出席ください。

N教会週報 第11号 2020315日号(注 同様の記載はすでにその前から)



 紹介した二つの祈りはいずれも人としての真摯な思いから生まれた言葉・祈りだと感じました。  ここでこう触れるのは憚れる思いですが、事の重大さも人の気持ちもわからず・感じ取れず頓珍漢な対応をしている誰かさんとはえらい違いと一層心に響きました。

2020年4月14日火曜日

466




「日本の全世帯に2枚ずつ布製マスクを届ける」アベノマスク発言。 “466”という数字は今回の“アベノマスク”にかかるお金466億円のことです。 減少に転じたとは言え日本の人口はまだ11千数百万。世帯数は急速に核家族化・一人世帯化が進んでいる現状でこんなもの!?とも思いますが5,000万だそうです。それを基の数にして、一世帯2枚ずつプラス予備で計13千枚を用意するそうです。 かかる費用。全世帯に配るための諸経費、当初200円最終的に一枚260円となったマスクの値段、しめて466億円。大金! (最初にアベノマスクの話が出てきたときの経費は確か233億円でした。それがマスク一枚の値段が倍以上になったわけでなく60円の上乗せでどうしてこの数字になるのか・233億が→466億になるのかが私には計算できません。)

この 466億円=46,600,000,000円はものすごい大金。 日頃の暮らしの感覚では0が4つ付く1万円=10,000円でも大金。 それが億だとゼロがいくつ付くの?一つ二つ三つ… 八つ。それの466倍でしょ。ものすごい額・大金ですよ、やりようによってはドカンと多きいいことができるでしょうね。

466億と言う大金も、今回のアベノマスクの使い方では小分けに小分けにされてしまって一世帯にマスク2枚だけ、金額で言うと560円。お金の使い方としてどうなんでしょうか。元は大金なのに、一世帯当り560円。それで必要な物を買うという選択のできない現物支給ですから、自動販売機の飲料が一本100と3~60円の時代に560円もらって何に使える?という気もしますが。 マスクの品不足が切実になってからすでに時間がたちました。この度の事タイミングは遅いし小出しだし、声明は人に訴えかけ鼓舞するものではなかったしアベノマスクと揶揄されるだけ。 家には仕事柄以前からの買い置きの不織布の使い捨てマスクがあるけれど、この度箱を見てみたら大きいサイズの物は30枚小さいサイズの物は60枚入りでした。値段はどちらも45百円から6百円くらいだったでしょうか。

 466億円、こんな細切れにするのではなく、店頭でのマスク購入が十分にできるような施策を打つとか、購入できるように収入を保証するとかあの政策の方がはるかに生きたお金の使い方ではないかと思います。

2020年4月5日日曜日

アベノマスク

安倍さんの“全世帯に(布)マスク2枚支給”の話を聞いて、つくづく肝心の時・いざという時に通用しない人だなぁと思いました。こういう人いるんですよ。今ぱっと思い出すのは福島第1原発の時の班目さんの無能ぶり。事故が起きる前は都合よくその地位に収まっていたんでしょうけど、結局事故が起きてからの対応は情けないもの。思わずあきれてしまった国会答弁の模様は今でも覚えています。   
そもそも、1月にはすでに新型コロナウイルスのことが多くの知る所となり2月の末には突然の全国一斉休校。対応策を取ると口にしながらもいまだ具体的な対応はおろか発表すらも無い状態で“自粛”自粛ばかり。リーダーとして 行政の責任者として、責任を果たすべくの訴えも具体策もありません。 東京都の小池知事の“自粛はあくまでも自粛の要請だけれどそれに答えずお店をあけて感染という事になったらどうするんですか”と言う恫喝めいた発言は自分が負うべき責任を取らないでいいように放り投げるという事で本末転倒じゃないかと思います。でもこれ本音なんでしょうね。
それにしても、タイミングを逃さずに(早くてもいいけどずるずると遅くなるのは絶対ダメ)ドカーンと大胆にしなきゃ効果がないという事なのに、時期は遅いし一世帯に何人いても一律マスク2枚だけとは。(それでも200億円)遅いし小出しだし。 これ駄目だわ。 物理的に時間がかかる事は有るでしょう。でも今後の見通しとして大胆で効果のある諸作が示されるならまだ希望も持って現状に耐えてという事も有るんだろうけれど、いつものごとくの無為無策で国民一人々々の我慢をあてにして事の落ち着くのを待っているだけ。これではねえ、と思います。
感染者数にも疑問符が付きます。 検査をお願いしてもはねられて、でも結局感染していたという話は少なくありません。個人が重症化してしまうのももちろん問題ですがその間周りに対して感染源になっていたわけですから、考え方がおかしいんじゃないでしょうか。 私のまわりでも(すべての条件が一致というわけでなくても)症状が有って検査を希望したのに検査してもらえないという話を聞きました。実際はもっと感染者がいると思います。 ちゃんと検査をして感染ルートを調べ上げる、政策も医療体制も具体的対策を取ることこそ必要なんじゃないでしょうか。
この医療体制、もう何年にもわたって手を緩めることなく世界的にも評価されていた日本の保険をなぜかアメリカ(合衆国)をモデルにして悪くし、医療体制もどんどん脆弱にしてきていたその付けがここへきて出てきているのは間違いないのじゃないでしょうか。
さらなる病床の削減が昨年提案されたばかりでしたし、いったい“国”はこの国をどこへ連れて行こうとしているのでしょうか。何をやっているのか見えないし結果も出ていない。 このままでは結局、国民に我慢を押し付けて(解決ではなく)終息を待つ、と言ういつものパターンになってしまうのではないでしょうか。