2012年12月24日月曜日

絵の社会性


 華麗なるインド -インド細密画と染色の美-   新潟市新津美術館 に行ってきました





“インド細密画”

歴史的には、経典の挿絵として始まったインドの細密画=ミニアチュール。 
時の権力者の庇護を受け繁栄してきました。

今回の展覧会に、“庇護”を受けるとはこういう意味でもあると言う、絵画の持つ社会的な力、それを使うということをわかりやすく見せてくれた作品がありました。
“誰のために”描くかがどのような作品を生み出すかをよく感じさせてくれる何枚かを見つけたのです。

もちろん技法として技術的に問題があるわけではありませんよ。


 
“絵”

描くということでは、線描、平面的なものから、肉体が生まれ、背景が生まれ、奥行・遠近法が発見され、写実・具象 抽象。見たように描く、思ったように描く、描きたいように描く。

技法だけでなく、発想も多様なものが許されるようになりました。
なんに描くか 何を使って描くか、何を(題材)描くか。

時間としての歴史的変遷だけでなく社会的な意味合いも変わってきました。

そして 誰のために描くか。
 
 絵を描く技術ではなく権力を持つ人のために絵画があった(もちろんこの時この場所にだけではありませんよ) と言うことが端的に見て取れる作品があったのです。


 

“絵に意味を込める”

いろんな込めかたそして解釈がありますけどこの度は誰が一番偉い、力を持っているかを文字がわからなくても、大きさや占める割合でだれにでも理解させるに使われた好例が展示されていたと言えるでしょう。

立ち位置、視点も一枚の絵の中でいくつもあります。鳥観図もそうですけどこれはこれでこういう描き方、技法でもありますけど。

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