日本に帰ってからの2月に目にした新聞に、ハマスの幹部がドヴァイ市内の宿泊先のホテルで暗殺されていたという記事が載っていました。犯人については、まだ調査中だがイスラエルの諜報機関モサドの関与が強く疑われている、とありました。
犯行のあったその日“その時は”まさに私がドヴァイの空港に居た“その時”だったので他人事に思えませんでした。私はナイロビ行きの飛行機に乗り継ぐために空港にいただけとはいえ“その時のドヴァイ”で同じ空気を吸っていたのですから。
空港では、待っている間に何かのトラブルに巻き込まれないようにと自分なりに注意を払っていました。けど現実はそんなレベルではなかったというわけです。
昨年公開作品だったでしょうか黒い9月事件・モサドの暗躍を描いていて正直ぞっとした「ミュンヘン」という映画と同じことが、自分の目の前の世界のほんの一枚薄皮をはがしたところでまるでSFのパラレルワールドのように同時進行している恐ろしさ。
このドヴァイでの暗殺事件は私にこの「ミュンヘン」が描いていたことと同じことが、一見何事も無いようでも実は何時何処にいようとも本当は“危うい”幽玄の世界に私はいるのだ、ということを再認識させてくれました。
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