2019年7月15日月曜日

P マヤマン




実際に農作業をしているところを目にすることはできませんでしたが、聞いたところでは田植えは手植えだそうです。先にも書いた通り農作業はまだまだ人手に頼る人海戦術、機械化はまだまだの状態。ですから、トラクターを使っている農家の人達のことは特別に“リッチ”という意味のタガログ語でマヤマン・MAYAMANと呼ぶそうです。 

ところで、日本では今や珍しくなくなったトラクターですが、高度経済成長期以前は馬や牛がとても大切でしたし、農作業は大勢の兄弟・大家族が大前提でした。昭和30年代半ば以降(西暦で言うと1960年くらいから後)産業構造が大きく変わり2次産業が盛んになり工場で多くの労働者を必要とするようになり人(労働力)の大移動が起こりました。それで人のいなくなった地方・農村では機械の導入をせざるを得なくなったのか時代だったのか。 トラクターがなかったわけではありませんでしたが、区画も狭く規模も小さいつまり購入資金も乏しくトラクターは能力を持て余す、それでまず発動機・その動力を活用しての耕運機なるものから始まって機械化が一気に進んだと私は考えています。 フィリピンの農業の機械化は必要不可欠ですが、小規模農家が多くを占めている現状を考えると、耕作機械を導入するにしても前提として政策の充実が必要、そのうえで後の維持管理のことを考えるといきなり大型機器を導入するのではなく小型農機具からという段階を踏んではと思っています。

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