2014年7月11日金曜日

日本映画「私のハワイの歩き方」に面影を求めて 他


 

実はこの映画を観に行ったころ「観たい!」と思う作品がかかっていなかったんです。それで生きる死ぬなんてことはないんだけど、毎月最低一回は実際に劇場に足を運ぶというのを途切れさせたくないの一念で予告編を観て頭にあった榮倉奈々主演の「私のハワイの歩き方」を観に行きました。

テーマかな、榮倉奈々の作品は結構観ています。離れて暮らす私の家族に面影が似ているということがそれ以上の動機のような気もしますけど。

ところで、今回はっきり感じたけど演技力で言えば彼女よりもっともっとうまい人がいると思います。ふり返れば他の作品でも同様だったけれど、出す演技・勢いでする演技は若さもあるし、ほんとにそんな風に言うだろうなぁという感じで自然。でも、これまでもそんな役どころがなかったわけではありませんが、内相的な演技が求められているとき・彼女もメインの一人であることは違いないけど一番の主役は別の人というような時はテンポ  言葉(数も)を抑えたり表情もあえて出さないようにすることでどうにかなってきたようなところがあったでしょうか。けど今回は自分が主役で内相的な演技がこれまで以上に求められた作品だったのでその程度ではだめだったんだなぁ。確かに声の勢いとか大きさ雰囲気を変えて、何とか内面のものを演じようとしていたのはわかるんだけど、ただ勢いをゆっくりにしているだけとしか見えませんでした。
今回の作品、本来演ずるということで言うならば「別の作品の時はもう少し違ったよなぁ」と思うような人ました。これは台本とか監督のせいでしょうか。あげるなら脇を支えていた高梨臨さんが自然な感じで良かったかなぁ。

 

そんなだったので「私のハワイの歩き方」を改めて書こうとも思っていなかったんだけど、今日テレビで久しぶりに富田靖子さんを見て話が生まれだしたのです。

同世代の役どころで「アイコ16歳」その後の「さびしんぼう」、デビューしたころの冨田靖子さんをよく覚えています。一番は台本や監督のおかげなのかもしれませんけどいい作品でした。ひところは結構見かけた気がしますけどいつの間にか見かけなくなっていました、それが久しぶりに。ふっくらとしていた顔立ちは頬骨が浮き出し、肩から背中のあたりは痩せ、若い人の体つきとは違います。 実際の所もっとうまい人もいます。だけどこのたび目にした番組では心情がよく伝わって来ました。 

そういえば石田エリさんもそんなかなぁ。デビュー作品の「翼は心につけて」(最近DVDが出ました)は、そういう役どころ・作品ということもあったと思うんだけど素直()ーに演技していて涙々でした。その後いろいろ話題を呼んではいましたけど一般的には今一つの露出具合の印象でした。それが何年か前、連続物に単発で出たときのセリフの間・雰囲気があまりによくてびっくりしました。デビュー作も含めて後の作品もいくつか観たけど、あとでこんなに雰囲気のある俳優になるとは思えませんでした。 

ここで話を戻します。

 “主役が張れる”ということは 演技力以上に“華”があるかどうかということかなぁと思います。演技力は身に付けるもの、でも華があるかどうかはまた別の物。演技力のある人に感服することは多々あります。だけど演技が下手でも成り立つ作品があることも確か。
どうも日本は若い人、新しい人を主人公にしたがるところがあるという気がします。そして “華・花”は変わっていくもの。 だから榮倉さんも今のうちにもっと演技力を付けておいて。  主役ではなくても、今の富田さん石田さんみたいに演技力のある存在感のある俳優になれるといいですね。20年後30年後の榮倉さんも。

私は歳を重ねて変わっていく榮倉さんに離れて暮らす会えない家族の面影を見たいので通い続けると思いますけど。

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