たっつあん のベストCD完成記念コンサート(7月19日)に行ってきました。
会場は昨年できたばかりの江南区文化会館・音楽演劇ホール。私初めて行ったけど、図書館も併設されたデザイン的にも意欲的な建物でした。ホールは定員400。そこが結構うまってました、300以上は充分いたと思います。
たっつあん のことはもう何度も話してきました。保育園に行ったり仲間内では変わらず歌っているようですが、私は久しぶりでした。るつこ さんのコンサート以来かな。
久しぶりのたっつあんの歌。もともと張り上げて歌う方ではないし、音域も特別広い方ではなかった印象がありますが、前聴いた時もこんなだったかなぁと思ってしまうような上がり方。でも駄目じゃないんだなぁ。不思議だけどこれもあり!というか、プロと限らずともどちらかというと酸いも甘いもたくさんへてきた人ゆえに出せる魅力に通ずるものがありました。舞台の上でバックを支えるメンバーも下の私たちも会場にいる全員が同じ思いだったんじゃないかな。他所のコンサートでこんなだったらどうなるだろうと思ってしまうようなところが幾度もありましたけど、それもまとめて許させちゃうところがたっつあんの仁徳でしょうか。
バックメンバーはCDと同じメンバー。そのCDと今夜のどっちの出来がいいかわからない、バックが演奏するリズムと揺れが違うんだなんて、聴いてるこちらの方が心配しちゃうほど恐ろしくも面白い話を聞かせてくれました。
ふり返るように、最初に作った曲と紹介された「はたおりの町」は進学した大学のあった京都・西陣の織物屋の2階に下宿していた時に作った歌だということですが、機織りのカタコトカタコトという音が織り込まれていました。西陣に暮し毎日その音を聞き「俺は生活(の場)を歌にしたいと思った」ということを紹介してくれました。
いくつもある持ち歌・懐かしい歌の中の一曲、ブレヒトによせて
と副題のついている「戦争入門」
は久しく聞いていなかった一曲だけれど、昨今のご時世を考えると一段と重みが増した感がありました。本人も意識して演目に加えたようでした。「いつまでも言い続けることが大切だ」と話していましたから。
「あくび」もそうだし、どの曲も懐かしくそのころを思い出すものでした。中でも「角田山」は原発住民投票の運動のころを思い出してグッときました。で、私はこの曲ずっと住民投票・青い海と緑の会のために作られた歌だと思っていたんですが違ってました。
実はこの歌、巻町制100年記念のために依頼されたのが誕生のきっかけだったそうです。ところが出来上がった曲を見た町長から「こんな反原発の曲はだめだ」とクレームがついたんだそうです。これもいい話だなぁと思ったけど、その時に時の教育長が角田山の詩を示して「どこに反原発なんてことが書いてある」とかけあってくれて記念式典の時に歌われるに至ったという逸話があったんです。
確かにこの歌のどこにも原発反対なんてことは謳われていません。ただ郷土の自然をうたい子どもの頃登りその後もずっとなじんできた角田山のことをうたっているだけです。でも、ここに原子力発電所なんかいらないという私たちの思いにすごくなじんだ曲でした。みんなで良く歌いましたよ。
話しは変わりますが、その裏話・コンサート最中の話を訊いていて、詩人
谷川俊太郎さんから聴いた作詞の心得を思い出しました。確かブツシュ大統領のことを題材にした詩を紹介しながらだったと記憶しているんですが。ブッシュ大統領と男性用トイレで隣り合わせになった人が、大統領でもおんなじにトイレに行く・来るんだな、でも戦争するのは違うなとか何とか・・・。同じこと・ところをかく、違っているところをかく。そのもの直接の名前・言葉は選ばないということ覚えています。
0 件のコメント:
コメントを投稿