12月26日 安倍首相が靖国神社に参拝しました。
「第1次安倍内閣時に靖国神社に参拝できなかったことは痛恨の極みだ」と公言してはばからなかったので、いつかやるだろうと思ってはいました。
個人の信仰についてとやかく言いません。だけど今の安倍さんは日本の首相なんですから参拝すべきではなかったと思っています。
日本経済新聞 2014年12月27日(金)の社説の見出しは“靖国参拝がもたらす無用なあつれき”でした。文中には「~内外にもたらすあつれきはあまりに大きく、国のためになるとはとても思えない。~」
同日のコーナー“春秋”には{~「痛恨の極み」という首相と心の動きを共にする人が多数とは思えない。~}という言葉と共に 後藤田正春元官房長官(故人)の言葉が紹介されていました。それは
「国の最高の立場にある人の言動と個人の信条とは、あくまで分けて考えなければならない。」
というもので、首相の発言は日本という国の発言、示された意志は日本の意志とみなされるから、という意味合いになると思います。
日本経済新聞 2014年12月28日(土)版の“春秋”には「~自らのふるまいが災厄を呼び込みつつあると言う自覚は、けれど安倍さんにはないようだ。~高揚するこの人をだれも止められず、その先に何が待つ。」 という文章が乗りました。
中国韓国の反応はこれまでの事から十分にわかっていたはず。
ですが今回はこれまでにない地域・国々から様々な反響が出ています。これまでとはずいぶんと違うものになっているように感じます。
EUからは「地域の緊張緩和や中韓両政府との関係改善にはつながらない。」ロシアからもマイナスだとのコメントが出ました。
アメリカ合衆国からも「日本の指導者が近隣諸国との緊張を悪化させるような行動をとったことに、米国政府は失望している」とのコメントが出ました。
これは世界中から様々に出た反響の中でも一番は日本政府・関係者が冷水を浴びせられた思いの反響だったと思います。
アメリカ合衆国のこの反応は、日米安保があるものの、対中国との関係で微妙に立ち位置が変わってきていることも影響していると思います。
そのメッセージは出されていました。
10月来日したアメリカ合衆国ケリー国務長官ヘーゲル国防長官がそろって千鳥ヶ淵の戦没者墓苑を訪ねた。これは靖国参拝に対してもアメリカのメッセージだった。それが伝わらず無視されたという結果になってしまったわけで、アメリカ合衆国側としては確かに“失望している”だったでしょうね。
(千鳥ヶ淵戦没者墓苑=靖国神社から約500メートルほど離れた場所に作られた国の施設。
A級戦犯を含む天皇のために戦死した軍人らを合祀する靖国神社と異なり、海外戦没者の身元不明者引き取り手のなかった人達の遺骨を納めています。)
ところで、靖国参拝に合わせて出された安倍首相の「恒久平和への誓い」という談話の中で~中国や韓国の人たちの気持ちを傷つける気持ちは全くない~と言うことが出てくるんですけど、これは、自分が手を上げておいて相手に痛いと言うことはないと思います、と言っているものです。
手を上げられたのは相手それで痛みを感じるのは相手なんだから、なんであげた安倍さんがそんなことを言えるの、と思います。
特定秘密保護法案をはじめとしての幾つもの危険な動きが続いています。
立場は違うけれど後藤田さんの考え方・発言は政治家として正しいと賛同します。
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