2010年7月28日水曜日

めおと楽団ジキジキ


評論 「めおと楽団じきじき」
 おもしろ楽団というふれこみ。前評判でも“おもしろいんですって!”と耳にしていたのでどんなに楽しませてくれるのか期待も大。同時に、ただのおふざけだったらいやだなぁとも思っていました。
 オープニングの挨拶、紹介に続いて入場してきた女性は“キューバの元気の良い大人の女性”の迫力の かおるこ さん。続いて、体格ではかおるこさんにかなわないけど笑顔の良い きよし さん。
 かおるこ さんは入場してからマイクの前に立つまでの短い時間で会場の客筋をしっかりチェック。見られた!と気配を感じてドキッ、これはただ者ではない。
 さっそく一曲目「ホテル北津軽」。感情豊かな語りから始まり、よく練られた韻を踏んだ歌詞。滑舌・声量・表現をいっそう豊かにする強弱、勢いのある歌唱。
おもしろさだけでないこの演目は、確かな実力・基礎に裏付けあればこそというのをこの一曲目から感じました。これはただの素人の一発芸的な出し物とは質的に別の所にいる。本物のエンタティナーだなと感じました。
 何曲か披露した後、これも笑いを取りながら二人の紹介のところで かおるこ さんが武蔵野音楽大学の声楽科卒業ということがわかり腑に落ちましたねぇ。基礎、型があればこそ崩せるんですから。そうでなければただの“形無し”ですものね。
 “宗家デコ弾き”も楽しませてもらいました。
これも含めて、かおるこ さん、酸欠で倒れたことがあるというのもさもありなんとゆう熱演でした。
 会場で販売されていた2003年発売のDVDを購入。内容は今回の公演でも変わらず披露された物もありましたけど、これらは定番の作品でもあり、良い物は何度見せてもらっても良いのでそれはそれ。合間に映る映像でも中の良さそうなほほえましいシーンがいくつも出てきました。もちろんサインしてもらいましたよ。
 私自身、歌でも演奏でも出し物の時は、酸欠状態まで行かなくとも精一杯力を出し切る事の大切さを改めて痛感しました。

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