2012年2月5日日曜日

黛まどかさんに聴く サンジャックへの道・黄色い道しるべ

 雪道の渋滞を覚悟で映画館に向かう車中、たまたま合わせたチャンネルでサンチャゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の話題が流れてきました。
どこかいい音楽でも流してないかなぁとあちこち合わせていた時たまたま耳に入ってきたのです。語り口穏やかな、だけど動じない雰囲気の女性の話でした。映画「サンジャックへの道」のいい印象もあるもんだからそのまま聞くことにしました。

聴くうちにこの女性、黛まどかさんということがわかりました。

私自信は俳句を詠むわけではありませんけど、折々にまどかさんのことは見聞きしていました。

俳句にとどまらず日本の文化全体についての深い造詣と人間に対する真摯な姿勢、平和・平安に対する想いに共感を覚えていました。



黛さん、正確なところは私が知らなかっただけ!なんですが、一年間日本文化の理解を深めてもらうための日本の取り組みの特使としてパリで暮らしていたんだそうです。

もちろん俳人として俳句を通じてということになるんでしょうが、本人にとっても異文化の中、パリに暮らす ということだけでも多く得るものがあったようです。私自身の経験からもその想い共感します。



黛まどかさん自身のいろんなエピソードも好ましく聴かせてもらいましたけど、中でも印象に強かったのはサンチャゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の話し。

黛さん自身の話と共に、巡礼に同行した人たちそれぞれのことも話に出ました。

サンチャゴに着いたとき、意外なほど感極まった感情は湧いてこなかった。着くことが一番の目的ではなくてこれまでの巡礼の道中にこそ意味があったんだということに気づいたということ。

道中常に進むべき道を示してくれた「黄色い道しるべがこの先なくて私はどうやって歩いていったらいいの」と泣く女性に「神がきっと道を示してくれる」と声をかける同行者のエピソードが心に残っています。

進むべき道が、道しるべが途切れてしまった時の不安で心細い気持ち。この女性の気持ち、よぉく分かります。

黄色でなくてもなに色でもいいから“道しるべ”があったらどんなにありがたいことか・・・





雪道の帰り道、何度かヒヤヒヤしながらいつもより時間をかけて帰ってからもちろん観ましたよ「サンジャックへの道」。

しばらくぶりでしたが、今回見ても痛快なヤッターッと思わず手を打つシーン。前は気づかなかったシーン、前よりも理解が深まったシーンがたくさんありました。

見応えあるわ。

考えてみるとこの映画の監督のコリーヌ・セローさんの作品結構観てるなぁ。

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