2012年7月1日日曜日

300TEで行く福島県立美術館・ベン・シャーン展覧会 2/2

さて今回の主目的、ベン・シャーンの展覧会。


ベン・シャーンの作品はこれまでも美術展、番組、画集などなどでたびたび目にしています。
ですからもともとここの収蔵作品の“ラッキードラゴン”も含めて、今回の展示作品は以前に見たことのある作品がたくさん。

それなのに、前にも観たことがあるのに  初めてではないのに、今回「民衆の声」を観たときなぜか鳥肌が立ちました。今の社会情勢・政治情勢ゆえにでしょうか。



私がベン・シャーンの作品をベン・シャーンの作品としてはっきり認識したのは、天候によってはお便所の臭いがしてくる今はなき映画館・SY松竹でサッコ・バンゼッテイ事件を扱った「死刑台のメロディ」を観たあたりでした。

核の問題・水爆実験をあつかった「ストップ・ボンブ」や市井の労働者、戦後の子どもたちをあつかったドキッとする作品など多数ありますので、他にもきっと目にしていたでしょうが。



写真の展示もこれまでになくたくさんあったように感じました。撮っているのは前から知っていました。 でもこんなに多岐にわたっているとは。

なんにレンズを向けるか、いつシャッターを切るかがすでにベン・シャーンを表しているのですが、その写真に発想を得たり、正確さを増したり、より一層完成度を上げるために生かされているのが、写真とそれを参考に誕生した作品を並べて展示する工夫でよくわかるようになっていました。



ところで、このたびの展覧会では福島第1原発事故のせいでアメリカ合衆国の美術館から本物が借りられず(巡回展のうちの福島会場)レプリカでの作品展示がありました。こんなところにも福島第1原発事故の影響が出ているんですね。

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