「ここでずっと暮らし続けたい」~支えあいの仕組みづくりの実践から~
というテーマの講演会に行ってきました。
(講師 常設型地域の茶の間「うちの実家」
代表 河田珪子
2012年2月26日・日曜日)
この、常設型地域の茶の間「うちの実家」は、現在全国に約3万あるといわれる同様の取り組み・施設の先駆け、聖地と言われているところ。
もともとは専業主婦だった河田珪子さんは、自分の闘病体験、離れて暮らす親の介護体験から、社会・制度的に足りないもの必要なものを知り「ないなら自分で作ろう」と“まごころヘルプ”( 有償ボランティア組織)を創設し、「自分が利用したくないようなものではだめ」と第一号の利用者になったそうです。
そのようにして福祉にかかわる中で「地域にはもうほんのちょっとの手助けがあれば暮らしていける人がいっぱいいる」ことに気付いたんだそうです。
たとえば、買い物や食事作りが大変になってきた人には配食、一人暮らしだったり出かけることの大変な人には話し相手がいれば…
それらが契機となり、常設型地域の茶の間「うちの実家」を作ろうと思ったんだそうです。
“地域の茶の間「うちの実家」”は、誰が来てもいいように、いつも玄関は開けているんだそうです。
ここに居る人は自分のことは自分でできる人。
ここにいる人は“場所の利用者であって、サービスの利用者ではない”、身体に不自由のある人でも、自分の身の回りのことが自分でできる人を対象にしているんだそうです。
運営は地域の人の協力を得ながら地域の中で行われ、できない人 加われない人が出ないようにイベントはわざとしない。
利用者も協力者も、誰が来てもいいけどあえて常連を作らない工夫をしている。たとえばマイカップなし、わざとみんなが紙コップを使う。
地域の住人として、利用者にも時には頼みごとをするそうです。
(誰かにあてにされるというのは、いつでもだれでも元気の出ることです。)
こうした集まりで参加者にいつも聞くのだそうですが、
・お隣の人が助けを求めてきたら助けてあげますか?と聞くとほとんどの人が助けると答える。
・自分が困ったときお隣に助けを求めますかと聞くと、求めるという人はほとんどいない。
んだそうです。
(助けて! と声を出せるようになるのは確かに大変です。)
一つの形あるものを作り出すとき、また維持するのは、決して楽なことばかりではなかったと思います。
でも河田さんは“いい夢 妄想”をみて(みることができて)、協力者も与えられて今日があるようです。
親の介護の時などは今日の話の雰囲気なんかではなく本当に困っていたんだと思うんですが、今は笑顔でさらりと話している河田さんの講演を聞けて有意義な一日を持てたと感謝しています。
0 件のコメント:
コメントを投稿